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自然農園「自然を知り、自然に頼る」
2014年04月24日

自然農園「自然を知り、自然に頼る」

自然栽培を目指す


「農は自然から学べ」と言いますが、山に生える木は肥料もなく、病害虫の防除もしてもらえない環境の中で見事に成長し、実をつけ、次代へとその生命をつないでいきます。
ただ、もちろん木は単独で勝手に育つわけではありません。
日当たりや降雨などの気象条件はもとより、周囲のほかの木々や下草、土壌、鳥や虫、微生物などに至るまで、すべての自然環境のバランスに組み込まれることで、木全体も成長していると思われます。
大自然の摂理を範とする自然栽培は、農業のあり方を根本から変えるものと思います。
これらはすべて「自然から学ぶ」ということに行き着きます。
私たちは、無農薬・無肥料の栽培をされている青森県の木村秋則さんの農法を基本にしています。

1.農地の決定

私たちが耕作を行っている畑は、20年以上耕作放棄された場所を使用しています。また、自社所有の山林(山頂で標高260m)を切り開いています。 私たちが一番重要視しているのは、付近に慣行農法(農薬・化学肥料を使用する農法)を行っている畑がないこと、さらに畑に利用する水の上流にも同様の農法がないことです。
 

2.農地の造成 (約4ha)

20年以上も耕作放棄された畑は、まるで山林です。立木と大きな根を掘削・搬出し大型バックホウで現地盤より約4.0〜5.0m掘り下げ、地表の土との入替をしてあります。
 

3.農薬の代わりに

籾殻燻炭液や竹酢液を500倍程度に希釈し、動噴で散布します。 害虫対策は外部からの天敵を導入し、大量繁殖させておいて畑に放します。 例として、アブラムシ類にはナミテントウ虫などが効果的です。農薬を使わずこの方法だけですので、畑が全滅することもあります。 また、害虫は農薬散布された付近の畑からやってきてしまいますので、ここでも付近に慣行農法(農薬・化学肥料を使用する農法)を行っている農家がないことが一番大切です。
 

4.除草対策

基本的には草刈り機ですが、手刈りもあります。除草作業そのものを行っていない畑もあります。 刈り取った草は肥料やEM菌の餌にしたり、果樹等の下へわら代りに使用しています。 ぶどうハウスの周りには、使用済みのベルトコンベアゴムを敷き対応しています。
 

5.化学肥料の代わりに

化学肥料を使用せず、EMボカシⅠ・Ⅱ型、米のとぎ汁EM発酵液を作って使用しています。 EM菌の餌は、畑の植物残滓・草・油かす・魚かす等です。 土壌改良として籾殻燻炭を作り、燻炭はアルカリ性なので酸性の土壌を中和し、これでpHの調整をしています。また、土や堆肥に混ぜて微生物の繁殖を促進させています。 シマミミズにも、土の分解を手伝ってもらっています。
 

6.ミネラル補給

宍道湖のしじみの殻を、建設現場で砕石の転圧に使用するランマー等で粉砕し、畑に散布しています。また、河口で採れる海砂も畑土に混ぜ込みます。この海砂には牡蠣の殻が大量に含まれています。これは漁船の出入りの為に掘られた砂です。 しじみの殻は、宍道湖の波打ち際に堆積しています。 国土交通省に伺いを立てた所、当初は採取の許可は難しいとの話をされていましたが、NHKの放送番組「冬の風物詩」にてしじみの殻を庭などに撒き、その音を楽しむ地元の家々が紹介され、その話をさせていただいた所、すぐに許可が下りました。 しかしこの殻は、しじみ漁師さんに言わせればもったいなくも「ゴミ」だそうです(笑)。 海砂も使用しています。
 

7.畑に撒く水

畑は湖陵町大池の湧水を使用し、ぶどう畑は上水道を使用しています。
 

8.自然栽培の敵は皮肉にも行政でした

当社は出雲市が毎年行う「松くい虫防除の空中散布」に反対しています。 昨年(2008年)も中止を出雲市側へ要望致しましたが、全く聞き入れられず別な場所で先に「強行」され、結果小中学生を中心に1,000人以上の方々がのど等の痛みを訴え、大変な騒ぎとなり全国紙に取り上げられました。これぞ正しく「権力の行使」に他なりません。 もう二度と空中散布は行わないとのことのようですが…?